東北地方の小さな城下町である福島県三春町に幻の三春素麺があります。今回は都内下町に住む実母よりお土産で貰いました。ちなみに実母の故郷は三春町であり、私自身も三春町生まれの東京育ちです。三春といえば滝桜やダムで有名ですが、旧田村氏の領地、三春の特産品は三春駒、三春張子、三角油揚げ(ほうろく焼き)、そして三春索麺です。
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幻の三春素麺のある三春町とはどんなところ?
あの3.11よって起きてしまった福島第一原発問題が未だに続いているため、個人的には非常に複雑な思いではありますが、今でも福島が好きです。その中で郡山市のすぐ隣にある田村郡三春町は私にとって子供の頃からの思い出の場所でもあります。
三春町は実母の故郷であり、私自身も三春町生まれの東京下町育ち
まず、三春町をご紹介する前に私たちのエピソードをお話しさせて頂きます。都内下町に住む実母は福島県三春町で生まれ、幼少期はこの土地で育ち、県内の高等美容学校を卒業してから美容師へ目指して上京しました。やがて都内で今の実父と出会い、実母の三春町の実家(大きな本家)にて結婚式を挙げました。その時、実母の胎内には私がいたそうです。そして、翌年の8月の暑い夏、町内の病院で私は誕生しました。ですから、三春町生まれの東京下町育ちです。しかし、独身時代までは毎年必ず両親と3人揃い、祖父母たちや親族たちが大勢いる福島へ行っていました。幼児の頃は年に数回、小学生の頃より年に1度(夏のお盆休み)となりました。やがて、祖父母が亡くなり、30代で結婚後は一度も福島へは行っていません。ただ、実の両親は今でも年に一度の先祖のお墓参りとしてお盆休みに故郷へ帰っているようです。
三春町は東北の小さな城下町
三春は「梅・桃・桜」が一時に開花、咲き誇る三つの春を地名の由来があるそうです。三春町はかつて田村氏の領地でした。ただ、三春城主・田村清顕はとても権力が弱く、一人娘であった愛姫(めごひめ)を仙台の戦国武将であった伊達政宗の正室として送りました。しかし、田村家には愛姫以外の子女がいなかったため、政宗との結婚の際、2人の次男を田村家の養子に迎えるという話がありましたが、次男の宗綱は16歳で夭折(ヨウセツ)、後の竹松丸も夭折したため、田村氏の復興は2人の孫で忠宗の三男の宗良の代で途絶えてしまいました。
現在は三春城の跡地には公園(城山公園)として整備され、桜の名所となっています。城跡近くには、歴史資料館や町役場など公共機関が集まっており、三春町の中枢部である地域なのです。また三春にはいくつかの見どころもあります。基本的にお寺の多い町ですが、四季も美しく、国の天然記念物である滝桜、三春ダムのある桜公園、三春の里田園生活館、三春ハーブ花ガーデンなど見どころ、さらに近年の城下町内では各商店やカフェ・お食事処もそこそこ充実しているようなので安心して散策めぐりが楽しめると思います。
三春の特産品 幻の三春素麺について知る
ちなみに、私自身は子供の頃は福島で幻の三春素麺を食べたかどうか?記憶が定かではありません。ただ、お盆休みなどに田舎へ行くと、必ず細いうどんやそうめんを食べます。これらも都内の市場では売っていない福島地産地消の乾麺でした。主に清鶴麺と呼ばれる温麺(うーめん)などは福島県内の一般家庭では普通に食べます。ただ、稲庭うどんとは違うものです。
ところで、今年もお盆休みで福島へ帰った実母から幻の三春素麺という今回初めてのお土産をこの間会った時にもらいました。これを所沢の自宅へ持って帰って来たら、特に義理両親や旦那も非常に珍しいものに驚いていました。
この三春素麺は何故幻であるのか?そのルーツを(株)あぐりかるの公式サイトより引用させて頂きました。
東北の小さな城下町といわれる三春には、郷土玩具の雄三春駒や三春人形、
国の指定天然記念物で枝垂れ桜としては日本一の滝桜がある。
そしてもう一つ誇れるものがあった。それは三春索麺(三春そうめん)である。
江戸時代の学者寺島良安の「和漢三才図会」によれば、
“奥州三春より出づるは白く美なり”
と名高いそうめんの一つとして記録されており、
三春藩の幕府への献上品として使われていました。
維新後は、廃藩置県による三春藩の解体や殖産興業の政策により、
三春そうめんは姿を消し“幻”となってしましました。
この三春そうめんを、良質の小麦をもとに伝承技術である油を使わない手延べ製法で復元したものが“幻の三春索麺(三春そうめん)”です。
かつては三春藩から江戸幕府へ献上品だったもの、明治維新後は廃藩置県による三春藩の解体や殖産興業の政策によって、三春素麺の姿が消えてしまい”幻”となりました。とても残念なことです。その110年後、幻の三春索麺は、福島の麺匠、箭内芳雄氏の手により見事に復活して継承し、さらに廃れていた三春町の経済復興プロジェクトを通して1985年の260年ぶりに三春素麺の復活が町全体で広がったそうです。
幻の三春素麺を我が家で初めて味わう
とても貴重な幻の三春素麺セットのうち、全部を使うのはとてももったいない!そこで、今回は半分360g(2束)のみで何とか4人前の調理です。限られたそうめんには、多くのトッピングを盛りました。手作りの錦糸卵、刻みみょうが、ミニトマト、青ネギ、小エビ、刻みのり、そしてこの間から冷凍保存をしておいた金糸瓜(そうめんか ぼちゃ)を付けましたら下記のように充分な量となりました!
麺ですが、一見稲庭うどんのようですが、実際は艶やかなでコシのある食感でありつつ、よく味わうと微かにそうめんのような気がします。しかし、普通のそうめんとは一味違うような感じです。ちなみに日本三大うどんに入る稲庭うどんのルーツが、幻の三春素麺である説があるようです。仮に、初めての人に三春素麺であることを黙っていたら”うどん”だと思い込んでしまいそう。義理両親も旦那も今まで食べたそうめんの中で一番美味しい!特に大満足していた義父はどうしても”そうめん”と口で出てこなくて「”うどん”がとても最高でウマかった!」と間違って言っていました(笑)
尚、幻の三春素麺は全国への通販を行っており、シンプルな白いめんの他、ピンクの桜めん、グリーンのよもぎめん、さらに三春素麺と同じ製法で作られた手延べそば(普通の手打ちそばとは一味違ったそば)まで売っています。ご興味ある方は是非お試し下さいね。
ブログを見て下りありがとうございました🌼
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