家族で悩む前に高齢者のうつ病は特に注意した方がいいかもしれません

前回、義母のめまいについてお話させていただきました。近くにある病院の精神科へ初診の際は「(老人性)うつ病」と診断され、めまいはここからきているようでした。処方された抗うつ剤を2週間服用させましたが、めまいは治まらず、認知機能低下、動作低下といった状況にあり、再診察の時は認知症テストとMRI検査を受け、意外な結果でした。

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老人性うつ病は認知症の入り口

今回も81歳の義母の事例を通してご参考に頂けれたらと思います。現在も月2回くらい通院しています。運動機能が低下している本人だけでは困難なので、いつも筆者たちと一緒に付き添わなければなりません。高齢者のうつ病は特に注意しなければならないことに気付きました。それは認知症になりやすいからです。

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物忘れにはパターンがあり

加齢と共に脳の老化および脳疾患による物忘れが起こってくるそうです。加齢による物忘れの場合は次の通りです。

  • うっかり約束事を忘れてしまう
  • 物をどこにしまったか忘れてしまう
  • 何かのきっかけで思い出す
  • 物忘れを自覚できる

しかし、認知症の場合は「物事全てを忘れてしまい」、症状を自覚出来ないのです。

もし、高齢者で物忘れが多くなったと感じたら、ひとまずは物忘れ外来や神経内科などへ相談されることをおすすめします。

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老人性うつ病にも物忘れがある

実は、老人性うつ病にも物忘れがあり、無気力・思考制止といった抑うつ症状、神経伝達物質の減少により、頭の回転が鈍くなることからきています。ある介護士から聞いたお話ですが、うつ病は認知症の入り口であるようです。義母の場合も念のために認知症の検査も必要と思い、精神科(物忘れ外来)にて2度目の診察は認知症の検査をお願いしました。

MRI検査にて脳の前頭葉に所見あり「 パーキンソン症候群」

義母の認知症テストおよびMRI検査をした結果ですが、まずは認知症はありませんでした。ただ、脳の前頭葉に所見があり、パーキンソン症候群とみられるものがあるとのことです。医師より、パーキンソンについてさらに詳しい精密検査は脳神経外科で診てもらうことをすすめられました。

しかし、本人も筆者たちもこれ以上あちこちの医療機関へ行くのはさすがに限界にあるので、現在の主治医にお任せしようと思いました。初診で処方された抗うつ剤「スルピリド錠50mg(サワイ)」を2週間試しましたが、ドパミンを抑える作用があるので、本人の意欲低下、ふるえ、しびれ、運動失調、排尿困難、便秘など副作用が出てしまい、中止して現在の薬に切り替えています。今回は脳のドパミンを逆に増やす抗パーキンソン剤「アマンタジン塩酸塩50mg(サワイ)」です。

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脳内の神経伝達物質に作用し、脳梗塞後遺症としてあらわれる意欲や自発性の低下を改善します。また、ドパミンの濃度を高め、ドパミンの脳内の神経伝達を増強することでパーキンソン症候群の症状である手足のふるえ、筋肉が硬くなる、動作緩慢、歩行障害などを緩和します。
通常、脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善、パーキンソン症候群の治療に用いられます。

サワイより

本人にアマンタジン塩酸塩50mgを最初は2週間試してみたところ、めまいの症状はまだ続いていますが、「(私は)パーキンソンだからもっと歩かなくては」とか、「もっと食べて体力つけなくては」など、本人の頑張る意欲や食欲が出てきているので薬の効き目があらわれていると思います。その後、この薬を1ヶ月分にしました。

病名が分かれば介護保険申請へ

義母のことは、そろそろ介護保険申請したら良いのではと個人的に思いましたが、まずは主治医から病名が分からないとどうにもなりません。精神科へ通う前は、近くの内科クリニックへ15年間通ってきました。内科の主治医と義理両親は長い付き合いでしたが、義父は2年前に先立たれ、義母はこちらで最後までお世話になっていました。介護保険申請の決意につながるきっかけは内科クリニックの主治医からの一言がきっかけでした。

しかし、内科クリニックでは義母の明確な病名が分からないので、まずは今の病院を選んで物忘れ外来を含む精神科へ至っています。精神科の主治医には介護保険申請する旨を伝え、何とか主治医意見書作成の了承を得ています。

介護保険申請について、もっと詳しい経緯は別の記事にてお話したいと思います。

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